保険サポーター
​~保険加入者が知っておきたい情報~

【株式会社IB】次の保険業界のあるべき姿を創る為、「保険簿forBusiness」の開発に込めた想い

最終更新: 5月16日


<内容>

・はじめに~超保険大国の変革期~

・顧客本位になりつつある保険業界

・保険代理店の存在意義

・顧客本位の業務運営ができない保険代理店は淘汰される

・保険代理店に求められている変化

・生き残り続けるためのツール「保険簿forBusiness」

・おわりに~業界の皆様と共に~






はじめに~超保険大国の変革期~


我が国における生命保険の世帯加入率は約8割、火災保険の加入率も約8割と、日本人で「民間保険に全く入っていない」という人はほとんどいません。

さらに日本の保険市場規模(保険料収入)は約47兆円。なんと、人口一人当たりの支払い保険料は世界一という超保険大国なのです。

一方で、「消費者の保険リテラシーが低い」「説明不足によるトラブル」「手続きが煩雑」「保険業務効率の改善が進まない」「人口減少による市場縮小」などなど、喫緊の課題が山ほどあります。

しかし、保険業界を取り巻く法律や、ステークホルダーの利害関係が難解・複雑であり、フィンテック領域のスタートアップや大手システム会社もなかなか保険領域に入ってきません。

今のところ、保険業界にソリューションを投入するプレーヤーが大変少ない状況です。


そんな中、株式会社IBが保険業界のどんな課題を解決する為に「保険簿forBusiness」を開発したのか。

業界の歴史も踏まえて説明していきます。





顧客本位になりつつある保険業界


今では、「保険は選んで加入するもの」という考えが当たり前になって参りました。

ところが、1996年の金融自由化まで保険は基本的に、同一商品・同一価格でした。

というのも、戦後の安定した経済成長を金融機関として支える為、国家戦略的に、「保険会社は潰してはならないから、最も経営状態の悪い会社に足並みを揃えなさい」という「護送船団」とよばれる業界だったのです。

同時に、保険会社は商品力で他社と差別化を図れないので、営業する人の「数」と「GNP(義理・人情・プレゼント)」で勝負する時代が長く続きました。

その結果、消費者は契約内容の理解に重きを置くことなく保険に加入することが多くなり、我が国における消費者の保険リテラシーが低いまま、96年の金融自由化を迎えました。

また、業界は売り手本位の体質からなかなか抜け出せずにいました。


そんな中、自由化による競争と逆ザヤ(※)により、「保険会社の相次ぐ破綻(※)」「予定利率の高い契約の強引な切り替え(※)」「保険金不払い問題(※)」などが立て続けに起こり、保険業界に対する不信感が高まってしまいました。


そういった背景もあり、国も市場も顧客本位な業界への変革を求めているのです。

※逆ザヤ・・・生保会社の逆ザヤは、保険契約者に約束した運用利回り(予定利率)を、保険料などの調達利回りが上回ることで生じる。バブル期には簡易保険などとの販売競争で身の丈を越えた高い予定利率を設定した。しかし、バブル崩壊後は超低金利時代に突入したことにより、逆ザヤ状態になる生命保険会社がほとんどだった。


※保険会社の相次ぐ破綻・・・「破綻などありえない」と考えられていた保険会社が、業法改正以降、10社もの生損保険会社が破綻した。


※予定利率の高い契約の強引な切り替え・・・バブル期の貯蓄性の保険商品は、払い込んだ保険料に対して受け取るお金の利率が高かった。その契約は、保険会社にとっては負債のようなものなので、2000年ごろ、多くの生命保険会社が誤解を招くような説明で解約(転換契約)をさせた。なお、今でも契約が継続しているバブル期の貯蓄性の保険商品は、その継続の珍しさから「お宝保険」と呼ばれる。


※保険金不払い問題・・・保険金の請求を受けた保険会社が、支払える保険金があることを知りえる状況にあったにもかかわらず、不当に保険金の支払をしなかったという問題。2000年代中ごろに話題となった。





保険代理店の存在意義


保険業界の中で「保険代理店」に目を向けてみましょう。


自由化以降、保険販売チャネルのシェアは激変してきました。

生命保険会社の営業職員数はピーク時の1991年に加入チャネルにおけるシェアが約90%ありましたが、半減しました。

その代わりに、保険ショップや銀行窓販を含む保険代理店チャネルによる加入の割合が増加しております。

保険代理店チャネルでの加入が増加している最大の要因は、自由化により「保険を比較・検討する」というニーズが生じてきたからだと考えられます。


そして今後も、対面販売をする保険代理店(募集人)の存在意義がなくなるとも思えません。

というのも、保険加入にあたって「保険商品のわかりやすさ」や「適正な価格」も大切ですが、日本人はそれ以前に、「リスクを認知するためのニーズ喚起」や、「加入を決断する後押し」が必要な国民性であると言われております。

そんな国民性を表すように、自由化以降「ネット保険」が登場しましたが、ネット生保は加入チャネルのシェアが5%で頭打ち状態ですし、ネット損保のシェアも約8%(イギリス・韓国などは30%ほど)と、非常に低いシェア率で推移しております。


また、「人生100年時代」「社会保険の不安」「災害の増加」「訴訟社会化」といった社会傾向がある中、民間保険に加えて社会保険・金融の知識に長けたライフプランニング・リスクコンサルタントの役割はさらに増すものだと考えられます。





顧客本位の業務運営ができない保険代理店は淘汰される


ところが、保険代理店(募集人)の存在意義はなくならなくとも、業界は今後激変して参ります。しかも、淘汰という激変です。


というのも、保険代理店を取り巻く環境をマクロな観点で見ると、人口減による市場の減少は不可避と考えられています。

また、メーカーである保険会社の観点で見ると、「災害による保険金支払いの増加」「保険商品の競争激化」のしわ寄せが、代理店手数料の減少に影響しています。


さらに、「顧客本位の業務運営」が求められる中、2016年保険業法改正により、保険代理店は体制整備の強化が課せられました。

その結果、金融庁が求める体制を整えられない代理店は、粛々と統廃合が進められており、今後、保険代理店に求める基準はさらに厳しくなります。

ある大手損害保険会社は、この先5年で代理店数を10分の1にするといった話もございます。





保険代理店に求められている変化


国や消費者は、保険代理店に対して「顧客本位の業務運営」を求めています。

今後、保険代理店が生き残っていくためのキーワードは「保険のプロとして総合的なアドバイス」「適時適切なアフターフォロー」「請求もれの防止に向けた請求勧奨の強化」の3点だと考えられます。

では、このキーワードについて少し深掘りしていきます。



①保険のプロとして総合的なアドバイス

かつては、単一商品の提案に精通することで利益を出せていた保険代理店も、手数料率低下や、節税保険の売り止めなどにより、経営状況が厳しくなってきました。 顧客のかかりつけの保険担当者として、多種目販売をするといった戦略は必須でしょう。


ところで保険は、「税務」「不動産」「自動車」「結婚」「ローン」「相続」「事業」などあらゆる経済活動に関連しています。

しかし、我が国では消費者の金融リテラシーの低さが課題となっており、保険も例外でなく、リスクが正しく認識されていないことがほとんどです。

保険代理店はより一層、顧客の経済活動(生活や事業活動)に密着し、「先回りして経済リスクを認識させてあげる」という役割が求められます。

その為には、加入保険情報を含めた顧客の近況を把握しておくことが重要です。



②適時適切なアフターフォロー

我が国において、ほとんどの消費者が保険に加入しているので、「保険に入りませんか?」という新規開拓は難しくなっております。

かつて、企業のビルに入り込む「職域営業」や個人宅への「飛び込み営業」は一般的でしたが、セキュリティが厳しくなった昨今、そういった営業手法がやりにくくなりました。


自由化以降は、保険相談ニーズのある顧客情報(リーズ)を購入することで、新規商談を行う保険代理店も多くありましたが、2016年の保険業法改正によりリーズ購入の規制が強まり、リーズ購入に依存したビジネスモデルが通用しなくなってきました。


では、保険代理店が生き残るためにどうするか。

その一つの答えは、新規開拓一辺倒の営業ではなく、既契約者のクロスセルや紹介を増やす取り組みでしょう。

前述の通り、保険業界ではGNP商法が多かったため、消費者が「納得せずに加入しているケース」や「リスクを認識していないケース」も多く、顧客本位のアドバイスによるクロスセルや紹介の機会はまだまだ溢れています。

クロスセルや紹介を生むためには、「顧客ひとりひとりに適した情報」や「顧客から気軽に相談しやすい状況」を提供し、既契約者との継続的なコミュニケーションをとり続けることがカギとなるでしょう。



③請求もれの防止に向けた請求勧奨の強化


消費者の保険リテラシーの低さは、長らく問題視されてきました。

リテラシーが低い一因として、保険募集人による「どんなケースで支払われるのか」といった説明や、請求もれが無いか確認する活動(いわゆる請求勧奨)がおざなりにされていたことが挙げられます。

というのも、保険の営業は、販売時に大きく手数料が入る体系が一般的なため、どうしても「売った後」に労力を割くインセンティブが働きにくいのです。

その結果、「かんぽ生命の不適切販売」「銀行窓販における外貨建て保険の説明不足」「法人向け節税保険の解約時期を逃す」といった問題が表沙汰になってきました。

また、定量的に表面化した問題にはなりませんが、「保険金の請求もれ(未請求)」が少なからず発生しています。

そもそも、保険会社は加入者側から保険金の請求を受けることで保険事故に気づくことができます(請求主義といいます)。

一方で、保険加入者が「請求できる保険」に気づくことができなければ、請求もれを起こしてしまうのです。

弊社では、保険金の請求もれの金額を「1.6兆円」(ちなみに保険金の支払総額は年間約18兆円です)とフェルミ推定で算出しましたが、もっと発生していてもおかしくないんじゃないかと考えられるぐらい、請求もれはどなたにでも起こり得ます。


そんな中、国は保険事業者に対して「請求もれの防止に向けた請求勧奨の強化」を求めており、大手保険会社数社が「年に一度の自宅訪問」を自主的目標と定めて取組みを始めています。

今後は「請求勧奨の強化」が、消費者や国からの評価に一層影響を与えるものと考えられます。





生き残り続けるためのツール「保険簿forBusiness」


保険簿forBusinessは、「顧客本位な業務運営」を実現するため、「次世代の保険営業のカタチ」を創っていく仕組みです。



①保険のプロとして総合的なアドバイスができる

保険簿forBusinessでは、顧客の加入保険情報を、顧客と代理店の双方で把握することができるようになります。

これにより、顧客は信頼のおける担当者にワンストップで相談できるようになる価値を提供できます。

一方、代理店の営業の観点から見ると、他社契約も含めた顧客の加入保険情報を把握できるので、クロスセルや紹介の機会を生み出しやすくなります。

実際に、保険簿に登録される証券画像5枚のうち1枚ぐらいは、「ちゃんと説明受けずに加入したんじゃないか?」とか「これは改善の余地があるな~」といった「つっこみどころのある」証券データが入ってきます。

「つっこみどころがある」ということは、顧客とコミュニケーションをとるチャンスです。

顧客のことを大切に想いながら、自然な流れで商談を生み出すことが可能です。



②アフターフォローの業務負担を減らし、既契約者とのコミュニケーションを増やすことができる

保険簿forBusinessでは、既契約者のアフターフォローを効率化する仕組みを提供していきます。


1つ目は、アラート機能。

保険簿アプリで「保険の終期」や「解約予定時期」といった「忘れてはいけない日」を記録しておくことができます。

「保険の終期」はアラートが表示されますので、「契約更新忘れ」や「切替え前に次の保険を検討する機会を逃す」といったことを防ぐことに繋がります。

特に生命保険の募集人に評価いただいているのが、「解約予定時期」の記録です。

というのも、解約返戻金目当てで加入した保険の「解約返戻金のピーク時」に気づかず損してしまう、といったクレームが近年増えています。

なぜクレームになるかというと、「解約返戻金のピーク時」に保険代理店が契約者にお知らせする義務はないのですが、契約者が「ピーク時にだれか知らせてくれる」と勘違いするケースが非常に多いからです。

とはいえ、「お客様自身でピーク管理をする為の良い方法がない、、、」というのが今まででしたが、

保険簿によって、お客様自身でピーク時を管理できる仕組みを、お客様側に提供することが可能になるのです。


2つ目は、チャット機能。

担当になった募集人とお客様は、LINEのようにチャットができます。

災害時にお客様への安否確認において、チャットの「既読」機能が活躍することを期待しています。

もちろん、今までの保全業務で利用していた電話やDMの代替連絡手段としても便利にご活用いただけます。

そもそもお客様からすると、保険簿の担当者は加入保険をすべて把握してくれているので、「保険のことで困ったらとりあえず○○さんに相談だ」となりやすい状況です。

さらに相談しやすい状況を提供したいと思い、チャット機能を導入しました。

チャットによってコミュニケーションを増やし、自然な流れで商談の機会を生むことができます。



③継続的な請求勧奨

保険簿アプリでは、月に一度「今の時期、こんな請求もれが多発していますよ!」という請求勧奨を行います。

請求勧奨の内容はできるだけわかりやすい表現に徹し、加入者に「あ、そんなことでも保険って使えるんだ!」という気づきを提供していきます。


また、保険事故の思い当たる事柄をアプリで選択してもらえると、請求できる可能性のある保険をレコメンドする「請求自己診断」機能があります。

「ケガをした」「建物が壊れた・傷ついた」といったカンタンな10個の事柄を用意しており、その10個の事柄で該当するものが無ければ、「請求できるはずの保険に気づいていない」ということはほとんど防ぐことができます。


保険会社や保険代理店にも請求勧奨の取り組みを求められていますが、DMや電話など情報提供のコストがかかってしまいます。

一方でお客様からすると、加入保険が1社であることは少なく、様々な加入チャネルから請求勧奨の情報が提供されるので負担に感じてしまいます。


その点、保険簿アプリは、お客様のすべての契約の横断的な請求勧奨を自動で行いますので、代理店の業務負担を増やすことなく、契約頂いた保険が役割を果たす可能性を上げることができます。

このように、「加入してもらった保険は、いざという時に必ず活用していただきたい!」という"想い"と"仕組み"をお客様に提供することで、継続的に評価され続けると考えています。





おわりに~業界の皆様と共に~

「保険事業者にとって、なぜ保険簿forBusinessが必要なのか」ということのイメージはつきましたでしょうか?

今後もサービスをどんどんカンタン便利にアップデートして参ります。


一つ、最も我々が大切にしていること。

それは、「保険事業者(の利益)に役立つが、消費者には役立たない」という開発はしないということです。

可能な限り「Win-Win」、もしくは「消費者重視」でサービスを成長させていくということをご理解いただけると幸いです。


また、金融庁の意向というのは「"一歩先"の保険業界のあるべき姿」を示しています。

「業界は1年後、どう変化していこうとしているのか?」ということを先読みし、その変化を実現するお手伝いができればと考えております。


そして、「保険の請求もれをなくす」というミッションを、保険業界の皆様と共に実現して参りたく存じます。



最後までお読みいただきありがとうございます。

生意気なこと言ってすみませんでした。





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